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guitar

No.30 Woodstics Les Paul Type Proto

name: Eye

うおーっ!やっと30本までたどりついた!

誉れ高き30本目の紹介は Woodstics の LP タイプ「Eye」です。一個前の No.29 「Candy」の兄弟機になります。

2018年にスタートさせた Woodstics、その年の夏にブランド第一弾としてアロハ柄のミニ・ギターを発売しました。なんでミニ・ギターだったんですかね?いろいろ考えてそうしたはずなんですが、その経緯を忘れてしまいました。ボクも1本所有してて、なんとライブでも弾いたりしています。そのうちここで紹介しますので、その時までになぜミニ・ギターを第一弾としてリリースしたか、理由を思い出しておきます。

もっと謎なのは、とても気に入ったはずの「Candy」をなぜそのままリリースしなかったのか?ですよねぇ……。なんでだろ??

きっと Candy は吊るしの商品だったから……つまりメタリック・キャンディー・アップル・レッドは自分で選んだわけじゃない。せめてそこくらいは自分が好きなカラー、欲しいと思っているカラー、持ってみたいカラーにして Woodstics のフルスケールのギター第一弾にしたい、ってところでしょうね。それくらいしか思いつかないもんなぁ。

その理由には心当たりがある、というか合点が行くんです。ボクは若い頃 Gibson の Les Paul Deluxe というギターに憧れていました。憧れはあったけど買わず、いや、買えず。いまだに憧れのまま、所有はしていません。ものすごく高い上、ピックアップがミニ・ハムバッカーなんですよ。「ミニハム → 出力が弱いと想像される → 歪まない → 歪まないギターはライブで使わない → 趣味のギター → 趣味のギターなど買う余裕などない」。

主に70年代に作られていたギターで、近年のものも散見されますが、ヴィンテージになるとめちゃ高い。いろいろなカラーがあったんですが、スパークル・トップのものがあるんです。Gibson にしては珍しいですよね!「レッド」「ブルー」があったんですが、それが猛烈にカッコよかった!!

ボクが20代前半の頃だから90年代前半の話、環七から淡島通りに入って少し行ったところに、ちょい大きめなヴィンテージ・ギター・ショップがあったんですよ。なんて名前のお店だったかなぁ??そこにレッドとブルーが両方飾ってあったんですよ!!もうそれが眩しくて眩しくて……。その当時すでに値段はついてなく、「Not for Sale」の状態でした。生産本数自体がもともとそんなに多くはなかったでしょうし、当時から赤青2本のスパークルを揃えるのはレア技だったんだろうなぁ。

そのお店の前を原チャリでよく通ってたんで、しょっちゅう寄ってました。お店に入っちゃー、店員さんに話しかけることもできず、あちらからも声もかけられず。「手に取って見てみたい」なんて口が裂けても言えず。本当に何度も何度もお店に入っちゃー、中を何周もして、なにもせずに出ていくんですよ?楽器屋さんにはありがちな光景とはいえ、万引き犯としてマークされてもおかしくない域だったと思います。

そうそう、楽器屋さんってビギナーからしたらとても入りづらいんですよね。独特の雰囲気があってビビっちゃいますよね。店側も改善のしようがないと思いますけど……なにしろその独特感も楽器屋さんの楽器屋さんたるエレメントのひとつと言えますしね。この壁にぶち当たっているビギナーの方、乗り越えましょう!

話が逸れました、戻しましょう。ここまで書いてはっきりと思い出しましたよ。つまり Woodstics で若い頃の夢、「赤と青のスパークルの LP タイプを持つ」という欲求を満たしたかったんですね! Candy も今回紹介している「Eye」もスパークルではないです。メタリックですね。でも気持ちは満たされましたよ!Gibson の2本とは違うけど、自分で生み出してやりましたよ!何かものに向かうきっかけをくれるのは、いつだって「憧れ」ですよ。

この「Eye」はギターでは有名なカラー、「ペルハム・ブルー」と呼ばれる青を採用しています。「メタリック・ペルハム・ブルー」です。

ペルハム・ブルーというのがまたおもしろいんですよ。ヴィンテージのギターは生産された当時とずいぶん色が変わってしまっているものも多いです。それがヴィンテージの醍醐味ともいえます。理由は、古いギターほど概して材料の質がよくないからだ、と言われています。この点に関しては50年くらいかけた検証が必要ですが、現在作られているギターが同じ年月を経たとしても、昔のものほど変わらないかもしれませんね。

これねぇ、サウンドの面でも同じことが言えると思うんですよ。昔は電気系統などのパーツの精度が悪かった、これがいい具合の「雑味」を生んでるのではないか?という説もあります。つまり、質の低いパーツが独特のヴィンテージ・サウンドを生んでいる可能性あり、というわけです。もちろん単純に「経年変化」「経年劣化」もありましょう。しかし「質が悪かったから説」、ボクは好きですねぇ。ギターメーカーの材料は年々改良されていきます。これも良し悪し、というところでしょうか。

あ、ペルハム・ブルーですよね!ヴィンテージに塗られたペルハム・ブルーには、現在「そのままブルーに退色したもの」と「変色してグリーンになってしまったもの」があるんですよ!もとは同じ色だったはずなんですけどね!明らかにグリーンじゃんっていう個体も散見されます。?4~50年もたつと「こうも違うか?」というくらい、全く違う色のペルハム・ブルーになるんです。これは「当時は塗料、あるいは色を守るために塗られるラッカーなどの質が悪かった」からなんじゃないですかね!?めっちゃロマンティックな話じゃないですか!

この Eye も50年くらい経ったらどうなるんでしょうねぇ?グリーンになってたりして!!そうなると本質的には「材料の質が悪かった」ということになるんだとは思いますが、「質が悪い = 悪ではない」ということですね!おー、それも猛烈にロマンティックな話だ!!

あー、ギターのこの手の話、好きだなぁーーー。

ボクが「Eye」を入手したのが2018年の6月。まだ3年半しかたってないので変色してません。デビューはその入手直後の2018年6月の「Very Very Strawberry ツアー」とのことです。それからちょこちょことツアーに持っていって弾いていましたが、なんといっても Hi-Standard の2018年末の「The Gift Extra Tour 2018」じゃないですかね!このツアーは Gretsch のKenny Falcon、Gibson ES355 の Freddy、そしてこの Woodstics の Eye で挑んだと記憶しています。そのツアーでこの青い LP タイプを目撃した方は多いんじゃないでしょうか!

スペックを見てみましょう。もうほぼ Candy と変わりないです!一箇所違うところと言えば、ナットですね。こちらはグラファイトです。ボディーはハードメイプル/マホガニーバック、ネックは太めです。指板はローズウッド。

ペグも Candy 同様に GOTOH 製のロック式タイプを採用。ピックアップは Seymour Duncan 製で、ネックポジションに SH-1n The’59 のカバードタイプ、ブリッジポジションに SH-4 JB のコンビネーション。SH-4 はゼブラです。横山の SH-4 っていえばやっぱゼブラっしょ!ブリッジは TOM タイプ。テールピースには Bigsby B7 を搭載、Bigsby も Candy と同様に VIBRAMATE でボディーにネジ穴を開けることなくセットされています。

うーん、至って普通の仕様ですね!打痕も撮ってみましたが、多少はついているものの Candy ほどではなかったですしね。敢えて言うなら「ちち丸ステッカー」ですかね?これは去年ボクが趣味で作った非売品のステッカーなんです。200枚も作ったので、家に大量に余っています。

あ、忘れてた!Candy にはなくて Eye から採用されたもの、それはヘッドに施されたインレイですね!Woodstics のオリジナル・インレイです。これはボクがデザインしたんですが、お恥ずかしながらミドル・フィンガーからその発想をちょうだい致しております。もう永遠に下品ですね。

そしてこのギター、販売されています!正式名称は「WOODSTICS WS-LP-STD/B(Pelham blue)」というようです。定価で280,000円台だとのことで、これって「これからバシッとギターやってバンドやってくぞ!」という人のセカンドギターとかサードギターにバッチリな感じじゃないですか?興味があったら是非探してみてくださいね!

最後に……「Eye」という名前の由来ですね。初めて現物のこいつを見た時に、ペルハム・ブルーが妖怪ウォッチのコマさんの眉毛の色に見えたんですね。眉毛を英語で「Eyebrow (アイブロウ)」と言います。なので最初は Eyebrow と呼んでいたんですが、そのうちにめんどくさくなって「Eye ちゃん」と呼ぶようになってしまいました。

ボク、自分のギターは全部男だと思ってるんです。戦場で戦うための相棒ですから。だからホントは「Eye くん」なんですけどね、やっぱなんとなくノリで「Eye ちゃん」って言っちゃいます。

最後の最後にかなりどうでもいい話でした!

じゃあ記念に Candy ちゃんと Eye ちゃんで記念撮影です!ノリがキャバクラみたいになっている点はご容赦ください。

2021/10/12

No.30 Woodstics Les Paul Type Proto / name:Eye
  • No.30 Woodstics Les Paul Type Proto
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