No.32 Woodstics Semi-Hollow Type Proto
name: Banana
Woodstics Guitars の連打です!!
今回紹介するこいつはレアです。セミアコなんですが、Woodstics でセミアコはレアでしょー!しかもライブや公の場に出したことないですから。これが初の晴れ舞台ということになります。
そもそもですね……ボクこいつを注文した記憶がないんですよね(汗) 何度もお話しているように、Woodstics Guitars は ESP の「横山健が監修/プロデュースするライン」としてやっています。なので新モデルの話は当然 ESP とするわけなんですが、こいつはなんの前触れもなしに突然やって来たんです(大汗)
家に来てからも実にミステリアスで……背後から無言でボクのことをジーッと見てきたりするんで、家弾きしたり、時々練習スタジオにも連れてったりしています。
名前は「Banana」ですwwww 理由は後述しますが、こいつがミステリアスな存在感を携えているのは名前が原因だったりして!まぁね、子が自分の名前を自分でつけられないように、ギターも自分の名前をつけられません。名づけられるわけです。つけられた名前がどうしても気に入らない、好きになれない子だってそりゃいますよ。ボクも「健」という名前がイヤだった頃があります。バナナはバナナという名前がイヤなのかなぁ??カッコ悪い?そんなことないぜー、バナナ。もっと妙チクリンな名前つけられてる連中いっぱいいるぜ?「スカイ」とかバカみたいに大風呂敷を広げたような名前つけられても活躍してるギターが同じ部屋にいるじゃんかよー。だからそんなことですねるなよー。……え?……ほほぉ、別に名前はイヤじゃない、と。ボクは元々こういう性格なんだ、と。そっかそっか、わかったよってボクなんか頭おかし(以下略)
そんなミステリアスなバナナくん、その誕生の謎を追うべく ESP の丹正くんにメールで質問してみました!
「① 製造はいつ頃ですか?」
2018年12月
「② 色はなんという色ですか?」
APメタリックグリーン
「③ 材、パーツ等、詳細を教えて下さい。」
トップバックがメイプルで、センターブロックとネックがマホガニーです。ピックアップが、渡した時はフロントが Seymour Duncan の ’59、リアが JB でしたが、写真をみると違う物に変更している様です。ペグは GOTOH SG301-20 MG-T、ブリッジは GOTOH GE104B でビグスビー B7を付けています。
「④ 推しポイントは?」
トップバックともメイプル材の削り出しで、とても薄いラッカー塗装です。
「⑤ 突然これを作ろうと思ったきっかけは?」
当時、今まで使っていたセミアコタイプのギターを違う物にしてみようかなと言う事を言われ、削り出しの物ならできますよという事でプロトタイプを制作しました。
「⑥ 横山のリアクションはどうでした?」
プロトタイプだったのもあり制作していた進行状況を話していなかったので、突然ギターが来てビックリしてました。
「⑦ Banana という名前がつけられていますが、どう思います?」
名前をつけた時のパッションを知りたいですね。
丹正くん、ありがとうございました!さあ、これをベースに検証していきましょう!
まず①から!完成したのが2018年12月。ヘッド裏に「1849101」とありますから、2018年製であることは想像つきましたが、もう3才じゃないですか! 案外ちゃんとボクのところにいるんですねw 自分の記録を調べてみたんですが、いつうちに来たのか資料は残っていませんでした(ヘコー!) しかしミステリアス度は上がりますねwwww
続いて②のカラーについて。APメタリックグリーン!?!?聞いたことありませんねぇ。青とも緑ともつかぬこのカラー……しかし明らかにペルハム・ブルーではないですよね。
実は初めて見た時、このカラーにすごく抵抗がありまして「なんですかこの色は?????」となっちゃいました。あまり気に入らなかったんですね……。それで丹正くんに「色くらい自分で決めたかったよー!」と言った覚えがあります。今ではこれもアリだなって、むしろ個性的でキレイだなぁって思います。
ところで「APメタリックグリーン」の「AP」ってなんですかねぇ??「アクセス・ポイント」か「アニマル・プラネット」しか思い浮かびませんww またもやミステリアス度が上昇ですねwww
はい、③につきまして。……え!?!?ボク、ピックアップ変えたの???えーっ!変えたのかなぁ!!全然覚えてない(猛汗) 今の今まで ’59 に JB だと思ってました!!じゃあ一体なにが載ってるんだろ???まるで無意識で万引きして、巡回中の万引きGメンに捕まったかのようです!!!「ちょっといいですか?カバンの中のもの、会計してないですよね?万引きですよ。」「え!?わたし万引きしたの!?」みたいな!!!ミステリアス度もクライマックスっすーーーーー!!!!!
④、これが肝なんです。こいつは「削り出し」なんです。どういうことかと言いますと、写真を見てもらうと分かる通り、トップもバックもアールがついてます、真っ平らじゃないですよね?箱モノのギターのトップとバックにこういったアールをつける場合どうするか?薄い板を「ヒートプレス機」に入れて、熱をかけて木を曲げてアールを出すんです。ところが ESP には現在この機械がない。それならどうするか?アールがついた形に削り出すわけですよ(なぜかボクがドヤ顔ですwww)
ボクねぇ、この過程があるかないかでサウンドにもすごく影響あると思うんですよね。だって熱や圧縮で木の導管が影響受けますからね。良し悪しはジャッジできませんが、変わると思いますね。
ついでに、箱モノでメイプルというと「メイプルの合板」を使うのが一般的です。「メイプル/ポプラ/メイプル」というような張り合わせの合板を使うんです。しかし恐らくこいつはメイプルの単板でしょうね。F ホールで確認したかったんですが、白く塗装されていてできません。しかしボクの耳はこいつはメイプルの単板だと言ってます(クソドヤで)(ウソです、そんなもんボクの耳程度じゃわかりゃしませんwww なんとなく「削り出しでわざわざ合板は使わないっしょ?単板っしょ?」って思っただけですwwwwwww) 仮に単板だとしたら、それも良し悪しは別として、合板のボディーのものとは鳴りは違いますよね。
そして仕上げに ESP 得意の「薄いラッカー」。ひとつ前の「Easy」のところでもお話ししましたけれども、塗装が薄いと鳴りを損なわない、という利点があります。特にこういったプロトタイプなどは、売り物には見られないほど塗装が薄い。これは恐らく作業する場所の違いの産物だと思われます。
こんなような要素が絶妙なハーモニーを醸し出して、こいつは普通の箱モノとは違った、独特の鳴りをするはずなんです。ところが家で弾いててもあまりそれは感じられない。うーんwwww どこまでミステリアスなんっすか、こいつはwwwwwww
⑤なんですが、はっきりとした場面は覚えていませんが、確かにそんな会話してましたねぇ……というか「ESP って箱モノは作らないの?」、「いま機械がないからねぇ」なんてことは日常的に話してはいました。それが突然ギターになってやってきた、となると話は全然違うwwwwww これはミステリアスというかなんというかw
⑥は正にその通りですね。ビックリしました。ほんとに何の前触れもなく突然だったんで。でも始まったばかりの Woodstics で作ってくれたのは嬉しかったですねぇ!!
ちなみにべっ甲柄のピックガードはボクのお気に入り。丁寧な3プライです。入手した時は、ボディーのカラーと合ってんだか合ってないんだかって思ってたんですけどね。ずーっと見てたらそれがいつの間にかチャームポイントになってましたw これまたミステリアスポイントに加算ですww
⑦はですねぇ……名前をつけた時のパッションですよね?パッションっていう言葉に当てはまる感情とは違うんですけどね、カラーを見て「全然熟れてないバナナ」が思い浮かんだんですよwwwwwww その瞬間こいつはバナナになりましたwwwwwwwww ごめんなさい、パッション系じゃなくて!!!でもミステリアスなこいつにはぴったりのミステリアスな名前ですよねwwwww
あ!わかった!!こいつが独特な作りをしている割には独特な音がしないのは、まだ熟れてないからだ!!
そこんとこどうなの、バナナくん!?……なになに?その通りだって?そんで?ボクは熟れたら黄色くなるの?黄色くなったら良い音するからライブで弾いてくれって?そんなわけないっしょーバナナくん!いくら経年変化っていったって緑のギターが黄色になったなんて聞いたことないよwwww なになに?お前ら凡人にはわかんないって?はいはい、凡人なのでわかりませんってボクなんか頭おかし(以下略)
そんな Banana ですが、現状販売予定はありません。ミステリアスなまま自宅待機ということになりますwwwwwww
2021/11/17