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 Yokoyama New Single [The Ballad] リリース特設サイト

Ken Yokoyama 配信シングル「RAIDEN GO」

guitar

No.47 H.S. Anderson MAD CAT HS-1

name: Prince

2本目のテレタイプをご紹介です。

H.S. Anderson というブランドの MAD CAT というモデルで、ぼくのこいつの名前は「プリンス (Prince)」です。

前もってご説明を。

これは「テレキャスター」ではなく「テレキャスターモデル」、「テレキャスタータイプ」です。

「テレキャスター」と呼ばれるのは Fender 社のものだけで、それ以外のブランドが作ったものは「テレキャスターモデル」と呼ばれます。

「ストラトキャスター」も同様、Fender 社のものだけがストラトキャスターで、他ブランドのものは「ストラトモデル」、「ストラトタイプ」と呼ばれます。

現在 Fender 社のストラトキャスターのコピーモデルの著作権について、楽器業界では大きな話題になっています。

かつて日本は「コピーモデル問題」に対する意識が希薄でした。つまり「著作権に対する意識」です。

コピーモデル大国だったんです。日本のたくさんのブランドがストラトキャスターなどのコピーモデルを生産していました。しかしいまほど問題視されなかったんでしょう。コピーモデルの生産を通じて、日本の技術力を活かし、コピーモデルの品質をどんどん上げて、日本のギタービルドの技術を世界でもトップクラスにまで向上させた、というおもしろい歴史もあります。

いま改めて当時を振り返ると「意識が希薄だった」ということになりますが、「そういう時代だった」という言葉のほうが現実と近いかもしれませんね。

いまはテレキャスやストラトが Fender の著作物なのかを争点とした訴訟の話も絶えず聞きますし、世界各地で激しく争われています。

ほんの数ヶ月前のことですが、Fender 社は2026年3月にドイツのデュッセルドルフ地方裁判所で出た判決を根拠に、コピーモデルを生産しているいくつかのブランド(全世界が対象)に対し、ストラトキャスターのコピーモデル(ストラトタイプ/ストラトモデル)の生産停止となんと在庫の処分を求める文書を送っています。 大々的でスケールの大きな訴訟にまで発展する可能性もあります。逆訴訟(訴えられた側が逆に Fender 社を訴える)の話も耳に入り、こうなった以上時間もかかりますし、泥沼化する恐れすらありますよ。これが最近の楽器業界では、なかなかセンセーショナルな話題として語り合われています。

この問題には様々な見方があり、簡単に答えが出るものではありません。

ぼくは……何への寄稿だったかは忘れましたが、このギターの著作権問題について触れた覚えがあります。正確な文言も忘れましたが、大きくは「『スタンダードな形のシェイプ』のコピーモデルは、どこのブランドも作りたくなってしまうものではないか?」という見解を示した記憶があります。

ストラトキャスターなどのスタンダードなギターの形はすでに社会全体で共有されて、パブリックドメイン化しているのではないか?という感覚が、ぼくの中にはあるのです。

この感覚はいまも変わらず、です。

著作権や会社の財産の重要性については理解しています。 Fender 社が利益を追求すべき民間企業だということも承知しております。

しかし「寸分違わぬものは良くないけど、アレンジされて『似てるね』くらいならオッケー範囲ではないか」という意見です。

意見の根拠は?と問われると、いちユーザーとしての肌感としか言いようがないのですが……。

そう、我々はユーザーですからね。本音をいうと、Fender のストラトしかないのはつまらない(ストラト弾きませんがねwwww)。ずっとコピーモデルがある時代に育ってきたので、「いまさら!?コピーモデル撲滅運動!?!?」という思いは拭えません。繰り返しますが、Fender 社の著作権/財産なら、合理的に彼らに帰属するなら、この先どうなろうとしょうがない。しかし話には多面性がありますからね……。

難しい問題です。

さて、ここでやっと「プリンス」の登場です!

まぁなんと言いますか……冷や汗が出るくらいに見事な「テレタイプ」ですねwwwwwww

ここで著作権問題の前フリが回収されるわけですよ!!!

H.S. Anderson は、日本のモリダイラ楽器という輸入代理店が1973年に立ち上げたブランドです。この MAD CAT というテレタイプはそのブランドのフラグシップ的な機種で、1973年のブランド立ち上げと同年にリリースされました。……おっと、相当センシティブな内容になってまいりました(汗汗汗)

しかしですね……この MAD CAT にはものすごい逸話があるんです。なんと!!あの「プリンス」の手に渡り、彼が映画「パープル・レイン」で使用したことで、一躍世界的なギターになってしまいました!そして現在でも名器として語り継がれ、生き残っているわけなんですね。

ぼくがこいつが欲しいと思った理由は、まさに「プリンスが弾いていたから」なんです。それでこいつの名前が「プリンス」なんですねwww

ギタリストの間では有名な話ですが、プリンス氏はめっちゃ上手い、優れたギタリストなんです。彼がこのテレタイプを自由自在に操る姿を見て「かっちぇー!」と思ったわけですね。

MAD CAT は1973年の販売開始以来、時期は不明ですが、実は一度生産がストップされています。長い間生産されていなかったようなんですが、2009年には一時的に復刻生産。しかし本数が少なかったこともあり即完売。これを受けて、発売元であるモリダイラ楽器の創業45周年となる2011年から再復刻生産が開始された、という歴史があります。

ぼくはモリダイラ楽器という輸入代理店には、それこそもう30年以上お世話になっております。輸入代理店なんですが、H.S. Anderson のような自社ブランドも持っていまして、これまた自社ブランドである「MORRIS」という国産のアコースティックギターブランドも持っています。ぼくはライブで弾くアコギはほとんどが MORRIS です。

輸入ブランドだと、なんといっても90年代に使っていた MESA BOOGIE というアンプ!「レクチファイヤー」というモンスターなアンプを発売開始直後に入手し、90年代のぼくのサウンドメイクにおいて大きな役割を果たしてくれました。「健のサウンドっちゃーレクチっしょ!」という方は、いまでも多くいらっしゃると思います。それから Ken Yokoyama を始めた時にちょうど輸入が開始された「DIEZEL」も20年ほど使いました。そして今は「SOLDANO」大活躍中!!

近年使っている「JIM DUNLOP」のピックも、モリダイラ楽器が輸入しております。

ってな感じで、めちゃめちゃお世話になっております。

ある日ぼくを担当してくださっている鈴木さんにメールしたんですよ。「MAD CAT って在庫ないっすかねぇ?」

再生産されているとはいえ、正直在庫などないと思ってダメ元で聞いたんですが、「たまたまありますよ」とのことでしたw 中古ではたまに見ますが、希少モデルの新品があっさり手に入るとは思いませんでした。しかも格安で譲っていただきました!!

入手は2020年12月。No.43で紹介した Creston Electric Instruments の「51」を入手したわずか2ヶ月後だったんですね。うーん、ノッてた、というか浮かれてましたねぇ。ノッてたというなら「調子にノッてた」ですね。

さて写真を見ていただきましょう。

かなり特徴的なルックスをしていますね!

ボディー材なんですが……トップとバックにはフレイムメイプル!!そしてセンターにアッシュ、そして中央のラインはウォルナットです。いろんな木が合わさっているんですね。

まぁなんといっても、テレタイプではなかなか見ない、メイプルトップ!!カッコいいです。一見派手ですが、よく見るとそんなに派手じゃない杢が最高にイカしてます。

あと……ピックガード、バインディング、さらにブリッジプレートの代わりに使用されている、べっ甲柄のパーツ。非常にエロい!!

テレタイプには珍しいメイプルトップとこのべっこう柄のパーツ、それだけでもう勝ち確定ですね!こんなのカッコいいに決まってる!!

ネックなんですがね……新品の物にはメイプルネックが付いてたんですよ。それが正式な仕様です。それでぼく、これ持ってスタジオで弾いてみたんですが……どうもメイプルネックに慣れない(汗)弾いてりゃ慣れてくるかな、とか思って何度もスタジオに持っていたんですが、やっぱり慣れない(汗汗)

ダメだこりゃ、と判断する前に、パーツ交換をしてみましょう!ESP に持ち込んで、ローズ指板のネックに交換してもらいました!ヘッドにブランド名が入っていないのはそのためです。ただし裏側にちゃんとカスタムショップのロゴが入っていますがwwww なぜ裏側なんでしょうか???ネックのシリアルは S1444202 になっています。

ペグは GOTOH 製のロック式を装備。

ローズ指板のネックに交換したおかげで、「こんな MAD CAT みたことねぇぞ!」というルックスになっていると思います。見た目を考えてもローズ指板が販売されててもいいのになぁ。

ネック交換のついでに、リアのピックアップも Seymore Duncan のシングルサイズのハムバッカー、「SJBJ-1b JB Jr.」に交換してもらいました。

外したネックですが、再び取り付けることもないとは思いますが、ちゃんと取ってあります。ヘッド裏にオリジナルのシリアル 20104 が打刻されています。

このネック、ロゴがかわいくていい感じなので、ギター部屋に飾ってあります。H.S. Anderson がローズ指板も作ってればなぁ。

これでカスタムは完璧!!……ところがこいつ、まだ人前で弾いたことありません(トホホ)

やはりメイプル&アッシュボディーだからか、若干音が腰高です。ギャイーンはいいんだけど、ズンズンが物足りない。

でもギターって持っていれば必ず必要な時が来ますからね!

ここ最近、買ってからずっと弾いてなかったギター達、ともすると10年20年弾いていなかったギターが、どんどんライブデビューを果たしていますから!可能性はありますね!!

2026/8/6

No.47 H.S. Anderson MAD CAT HS-1 / name:Prince
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