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 Yokoyama New Single [The Ballad] リリース特設サイト

Ken Yokoyama 配信シングル「RAIDEN GO」

guitar

No.46 Gibson Custom Shop Murphy Lab 1959 ES-355 Watermelon Red Light Aged

name: Bacon

こいつとはギター・マガジンの取材で出会ったんです。

ギター・マガジンの誌上&YouTubeの連動企画で 「楽器屋さんぽ」というものがあります。ギタリストが楽器屋さんを訪ね、気になったギターについてお店の方と語ったり、試奏したりというものです。

ぼくは2024年1月にこの取材に参加し、御茶ノ水にある「G-CLUB TOKYO」さんにお邪魔しました。この G-CLUB TOKYO さんは「クロサワ楽器店が運営する、国内最大級の Gibson および Epiphone の専門店」なんです。Gibson の新品もヴィンテージも在庫が豊富。G-CLUB TOKYO さんの特注品もあったり。もちろん Epiphone も、他のブランドのギターも置いてあったりしますので、とにかくギター好きな人は何日いても飽きません。

ぼくは G-CLUB TOKYO さん、この時が初訪問でした。存在は知ってましたよ!?だって靖国通りを車で走ると、大きな交差点にめちゃ目立つ、自然と目に入ってしまう大きな看板……そりゃ存じ上げておりましたよ。

取材の動画内で、気になるギターの試奏をすることになりました。数本チョイスしたのですが、そのうちの1本がこいつでした。

その時の動画はギター・マガジンの YouTube チャンネルにて公開されましたので、ぜひご覧ください。貼り付けておきますね!

動画内でもコメントしていますが、こいつの最初の印象は「とにかく音のバランスが良い」ということと、「レリック加工が施してあり、その見た目通りの音がする」ということ。

これがぼくにとって「Murphy Lab」初体験でもありました。

おっと「Murphy Lab とはなんぞや!?」「耳にはするけど、詳しくは分からないなあ」、ならばご説明しましょう!

マーフィー・ラボ(Murphy Lab)とは、Gibson のカスタムショップ内に設立された「ギターのエイジング(ヴィンテージ加工/レリック加工)を専門に行う部門」です。 2021年に始動。ギブソンのエイジング加工の第一人者である トム・マーフィー(Tom Murphy)が率いるチームによって運営されています。なるほど、Tom Murphy のエイジングチームが手掛けたラインが「Murphy Lab」だというわけですね!

ギターの使用感に合わせて、以下4種類のエイジングレベルが用意されています。

① ウルトラ・ライト・エイジド: うっすらとしたウェザーチェック

② ライト・エイジド: 軽度なウェザーチェックと適度な使用感

③ ヘビー・エイジド: 長年ツアー等で酷使された状態

④ ウルトラ・ヘビー・エイジド: 塗装の剥がれやバックルの傷などを極限まで再現

上から下に行くにつれて、エイジド加工の激しさが増していく感じです。手もかかるので、その分値段も少しずつ上がっていく、そんな印象です。

これを Les Paul Standard、Les Paul Cusom はもちろんのこと、SG、Les Paul Jr.、ES-335、ES-355など、主要なギターを手掛けているわけです。さらに驚くことに「58年の Les Paul Standard の Tobacco Burst のウルトラ・ヘビー・エイジド」や「61年の Les Paul SG のライト・エイジド」など様々なバリエーションが可能です。しかも特注品ならレアカラーも!!可能性は大きく広がりますね!!

そもそもこの「レリック市場」というものはどんなものなんでしょうか?

例えば本物の50年代のヴィンテージの Les Paul Standard が欲しい人がいるとしましょう。恐らく58~60年の Standard は、状態が悪くても3000万くらいはするでしょう。状態が良かったり、「誰か有名な人が弾いてた」などの付加価値がつくと、7~8000万から1億超えするでしょう……。

そうなるともう手が出せる人は限られてしまいますよね。

そこで、そういった人達の需要を満たすために、「レリック市場」は出現したんです。

しかし「本物のヴィンテージならしょうがないけど、わざわざギターに傷を入れるのは理解しがたい」「これを買う理由がわからない」と抵抗感を持たれる方、いっぱいいらっしゃるでしょう。ずっと以前に、あるギターファンの見解として、「ギターをレリックすることは、赤ん坊に傷をつけるようなもの」というような趣旨の発言を見かけたことがあります。気持ちはすごくわかります。その人にとって、ギターは赤ん坊と同じくらい大事にすべきものなんでしょう。その人はそれでいいんです。

しかしぼくは、大のレリック・ギター・ファンなんです。ご存知のように、自分でレリック(一部では虐待と呼ばれています)を施してしまうほどの、なかなかダイ・ハードなレリック・ギター・ファンです。

「なぜレリックされたギターが好きか」、その心理を個人的な見解としてお話しましょう。

ぼくは「ギターと一緒に年を取っていく」という感覚が非常に好きです。一緒に時間を重ねるだけではなく、ギターもぼくと一緒にボロボロになっていって欲しい。そりゃライブで弾くギターはもちろんそうなっていきます。ライブの場は過酷ですからね。移動、気温差、湿気、照明、荒い扱い……長く使った分だけ打痕もつけば、色も褪せ、自然なクラックが入る。

ところが、きれいな新品のギターが「いい感じに使い込まれてる感が出てきた」という感じになるまでには、もちろんその個体によりますが、ぼくのように頻繁にライブをしていても、大体3~5年ほどはかかる印象です。一丁前の貫禄を身につけるには10年。本当にヴィンテージ化するには、当然3~40年ほどかかるわけです。

もう待ってられないんですよね……。いま年齢が56です。傷ひとつないギターをいま買って、毎晩プレイしても、バリバリ気合が入る頃にはぼくは90才くらいになっているわけです。もう無理ですよね。一丁前にするのだって10年かかるわけですから、60代なかばかぁ……。ギター弾き続けているかはもとより、生きてるかどうかすらわかんないですよ。

若い人は、新品を買って、一緒に年を取っていけばいい。

しかしぼくには時間がないんです。

なので新品のギターももちろん好きですが、レリックされたギターが手元に来ると、得も言われぬ……安心感に似たものがあります。新品のくせに、気合が入ってるわけでwww

しかもレリックされたギターだってライブで弾けば打痕もつくし、色も褪せるし、クラックもどんどん入っていきます。新品のギターよりも、その速度は早いです。もともとクラックが入れられているところから、どんどん気合が入っていきます。

一緒に年を取っていく感覚は、全く損なわれません。

むしろ歩く歩幅が自分と近い、そんな喜びすらあります。

そもそもぼくは25才の頃から ESP の専属ギタリストを20年ほどやっておりました。25才というと1994~5年ですよね。

ESP は、オーダーメイドができるメーカーとして有名になっていった印象もあります。ということはですね、ぼくは若い頃からレリック加工の現場を目撃していたんですよ。ESP の工場に行くと、職人さん達がいろんなギターに加工しているところが、図らずも見学できてしまいました。完成を待って吊るしてあるギター達の中にも、バリバリにレリックされたものが!そして説明を受けるんですが、素人では思いつかないような方法で、あるいは「石の上にも三年」的な地道な方法でやっていましたね。それらのギターを見て「カッコいい!!」って素直に思っちゃったんですよ。案外若い時にレリックを知り、気に入ってしまった。ぼくはもう理屈抜きで、ただ根っから好きなんでしょうね。

なので ESP (Navigator, Woodstics も含む)に作ってもらったぼくのギターには、レリックギターがかなり多くあります。

さて、ここまでは見た目の話ですが、肝心の音。言うなれば「第三極の音」がします。つまりヴィンテージでも、新品でもない、「レリックギターの音」がするんです。わかりゃしませんよ?こいつの新品の状態も、ヴィンテージになった状態も経験していないわけですから、比べようがない。「第三極の音」とか言っても、自分の感覚でしかないので、当てにはなりません。

しかし実際に良い音がするんですよ。「レリックされたギターは音が良い」、ぼくはずっとこの説を唱えているんですが……本当のところはわかりません。でもそう感じるんです。「音の心地良さほど説明のつかないものはない」と常々感じているんですが、レリックにはなにか潜んでいると感じざるを得ません。物理的な話をしますと、塗装に傷を入れるのだから、ボディーの振動は無傷のギターと同じわけはないですよね……?

「見た目通りの音がすると感じた」と言いましたが、それももしかしたら「プラシーボ」的なことなのかもしれません。見た目に引っ張られて、「そう聞こえると感じていた」だけで。

科学的根拠も数値での証拠もありません、しかしながら、ぼくが手にしたレリックギター達は、だいたい新品にはないフィーリングを与えてくれます。本人がそう思えば、もうそれはそれ以上でもそれ以下でもないですよねぇ?

レリックギターが公に登場したのが1995年だといいます。Vol.37で紹介した「H99」という Gibson Les Paul Standard があります。これは「ヒストリック・コレクション」と呼ばれるシリーズで、レリックが施されています。Murphy Lab のエイジングレベルに照らせ合わせると「ウルトラ・ライト」に相当するんではないでしょうか。

名前の通り、1999年の生産されたギターです。25年以上の時を経て、本物のヴィンテージとは多少質は違いますが、いまや異様な貫禄を放っています。

このようなシチュエーションで良いわけです。本物の1950年代のギターではなくても、「こいつカッコいいなあ」とギターを見つめて、惚れ惚れとため息をつく。これが可能になったわけです。

Gibson がどういった狙いを持ってレリックギターに力を注いだのか、Tom Murphy の真の思いはどういったものだったのか、ぼくの立場では知り得ません。しかし30年の時を経て、こうしてぼくのようなユーザーを巻き込んで、レリック市場は成熟していき、いまや「ギターの在り方のひとつ」にまで成長したんだと考察します。

まあいろいろと述べましたが……興味ない人には刺さらないでしょうねw 物事そうしたもんですwwwww だってこれだけ日本にラーメン屋さんがあるじゃないですか?ラーメン業界や市場はめちゃめちゃ大きいものだと言えるでしょう。しかし……「ラーメン食べないんだよね」って人にはまるで関係ないですもんねwwwwwww

さて能書きはこれくらいにして、写真を見てもらいましょうね!!

今回の撮影はギター・マガジン等でお馴染みのカメラマン、西槇太一先生のご指導を仰ぎました!!

全ては「Murphy Lab のライト・エイジドだとどれくらいのエイジド加工が施されているか」と写真に収めるため。出来栄えの方は……西槇先生の指導通りにはいかなかったものの、いつになくクラックの姿をバッチリ捕らえることだけは成功しました!!ワー、パチパチ!!

誤算がもう一点ありまして……こいつ結構ライブで使ってるんですよ。なので、どこがオリジナルの加工で、どれが使っているうちについた傷だか、判別が難しくなっているんですね。それが Murphy Lab のギターを弾くことの楽しいところなんですけどね!!

基本ライト・エイジドは「軽度なウェザーチェックと適度な使用感」を出しているので、大きな打痕やボディー裏の擦れた傷などは、ツアーをしているうちに付いたものだと言えます。

入手したのは、2024年2月。先述の取材の数日後に G-Club Tokyo さんに連絡して、「どうしてもあいつが忘れられない」と伝え、購入しに行ったんです。

なのでこいつは、動画内で実際にぼくが弾いている個体です。

こいつを購入したいと思ったポイントが大きく二点。まずは「Watermelon Red」と呼ばれる、この色ですね。この色はお目にかかったことがなかったので、めっちゃ目に飛び込んできました。独特なんですよ。薄いレッド、イエロー、オレンジの中間とでもいいますか。どうやら Cherry Red の褪色を再現したようです。しかしヴィンテージの ES-335 や ES-355 がこうなるか、そうそうお目にかかりません。恐らくですけど、Gibson がここ数年で発見した新色なんでしょうね。なんとも魅力的な色なんです。

でも……Watermelon はスイカの意。なんでスイカなんですかねぇ?wwww 全然スイカじゃないじゃんwwwww こういう色のスイカは確かにあるでしょう。しかしこの色がスイカの色味をレペゼンしているかというと、全くそんなことないですよねwwwwww

ライブの楽屋にこいつを持っていくと「なぜこの色がスイカなのか」、みな一様に不思議がります。弊社 Pizza Of Death の所属バンドに大阪の BURL というバンドがいます。そこのギター/ボーカルのコウスケ(大阪人)がこいつを見るたびに「……種、描きましょか?」と言ってきます。まぁね!種を描けばそりゃスイカに見えるでしょうね!でもそれでいいんですかねぇ!?カッコ良くはないでしょうねぇ!!弾かなくなっちゃうよ、台無しだよ!!!……そんなことをコウスケに言うんですよ。すると「……ライブ中に、種、描いときましょか?」上手く対応できないのですが、ぼく、どうしたら良いでしょうかww

もうひとつのポイントは、ネックの握り心地です。こいつはライト・エイジドのはずですが、ネック裏はヘビー・エイジド、つまりエイジド加工が一段階強い印象です。当然手作業でしょうから、加減というかそういうもので、こういう個体も出てきてもなにも不思議ではないですよね。クラックだけではなく、結構ボコボコもしているんですが、それがめちゃめちゃ握り心地が良くて!手にしっくりと馴染んじゃったんです。そのボコボコ具合もがんばって写真に収めたつもりです。

色とエイジド加工以外は、ノーマルな ES-355 です。シリアルはヘッド裏にはついていなく、Fホール内のステッカーにて確認できます。A930236 ですかね。

しかし装飾がカッコいいですね!ヘッドのスプリット・ダイヤモンド・インレイ!イカしてます!!ネックのブロック・インレイ!イカしイカしてます!!ボディーをぐるりと囲む白黒の7プライ・バインディング!!!イカしイカしイカしてます!!!

ボディー材はメイプルとポプラの合板、ネック材はマホガニー、フィンガーボードは黒々としたエボニーです。

べっ甲柄のピックガードもいいですね!ピックアップは、フロントは純正です。リアは Seymore Duncan の JB に変更してあります。

最後に名前の「Bacon (ベーコン)」の由来ですが……ボディーを縦に走る木目が印象的なこいつ、スイカじゃなくてベーコンに見えました。

2026/7/14

No.46 Gibson Custom Shop Murphy Lab 1959 ES-355 Watermelon Red Light Aged / name:Bacon
  • No.46 Gibson Custom Shop Murphy Lab 1959 ES-355 Watermelon Red Light Aged
  • No.46 Gibson Custom Shop Murphy Lab 1959 ES-355 Watermelon Red Light Aged
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