No.28 Gretsch G6128T-FSR
name: 13 (サーティーン)
11本目の Gretsch、Duo Jet の13 (サーティーン)です。
まず何故「13」と名付けたかをお話ししますと、そのまんまなんですが、ボクにとって13本目の Gretsch だからなんです!「あれ?でも11本目の Gretsch って書いてあるじゃん?」、それは間違いないです。確かに紹介するのは11本目、でも入手は13本目。つまり……入手順に紹介しているつもりが、途中で2本抜けちゃったんですねー。
ボク「13」っていう数字が好きなんです。海外では不吉と言われているこの数字ですが、ボクはラッキーナンバーだと思っています。日本で不吉な数といえば、死を連想させる「4」、苦を連想させる「9」などがありますね?……Ken Yokoyamaの最新アルバムのタイトルは「4Wheels 9Lives」です。ばっちり両方入っちゃてるじゃないですか……しかも4と9を足すと、ご丁寧なことに13になる……(特にこれといった意味はありませんw)。
こいつはいつ入手したのか、正確な時期を忘れてしまったんです(汗)。2015年12月には前回紹介した「KOMA」を入手していまして、同じ月に入手した記憶はない。しかし2016年3月の武道館公演で数曲弾いたのは覚えてるんですよ。ってことは2016年の1月から3月の間に入手したっつーことになりますね?それでその頃やったライブの写真を捜査してみたところ、2016年1月のツアーで弾いてるのを確認しました。ということは、入手は2016年の年明け早々だったんでしょうね。
入手の経緯や光景は覚えてますよ(必死)!!Gretsch を弾き始め、当時の日本の代理店さんとあれこれとディスカッションを重ねていく中で、「ボクのようなギタリストにとって Gretsch が足りない部分、それは『サスティーン』っすーーー!」ということがだいぶハッキリしてきました。レスポールにあるようなロング・サスティーンが得られる方法はないか、がこの頃の大きなテーマだったと記憶しております。「そんならレスポールを弾きゃーいいじゃん」とお思いの方もおられるでしょう?いやいや、それは違う!そうじゃないんですよー!!なにがどういう風にそうじゃないかは……また今度お話しすることにしましょうねwww
とにかくロング・サスティーンを得るために、まずピックアップですよね。いろんなものを試してみました。もちろんハイパワーなものです。でも思ったような結果が得られなくて、壁にぶつかっていた時期だったと思うんです。そんな折に担当の方が「ひとつおもしろいギターがありますよ……もしかしたらこのギターならロング・サスティーンがあるかもしれない!健さん持ってってよ!」と渡されたのがこのギターです。
Gretsch の Duo Jet、ご存じの方も多いと思います。名機中の名機ですよね!特にこいつのような黒の Duo Jet は Gretsch の代表機種です。……ではなぜ、担当の方は「もしかしたらこのギターなら」と特別な感触を持ったのでしょう??
それは、こいつは「バッチリ・ソリッド・ボディー」だからです!!
見た目は普通でも、作りが普通の Duo Jet と違うんです!!
Gretsch のギターでソリッド・ボディーと呼ばれているもの、Duo Jet であったり、Silver Jet であったり、また Penguin もそうなんですが、「チェンバード(中空構造)」になっています。つまり Fホールはついていなくても、中身はくり抜かれているんです。いくらソリッドとはいえ空気感が必要と考えた、当時の Gretsch の開発者の考えなんでしょうかね?それをずっと守っています(密かにギターの軽量化にも大きく貢献しています)。ところがこいつは F.S.R.という特別企画のギターで、くり抜かれていない。ということは、ロング・サスティンを持つレスポールやストラトなどと変わらないわけです!使用されている木材が、マホガニーバックにメイプルトップ!もうレスポールですよね!?「そんならレスポール弾きゃーいいじゃん」とお思いでしょう?いや、それは違う!絶対に違うんですよ!!もう見てるところが違う!!どこがどう違うかっちゅー話は……また今度お話しすることにしましょうねwww
さあ写真を見ながらスペックを見ていきましょう!こいつはビグスビー付きで、B3C を採用しています。6120 などに採用されている B6 の短いタイプといえますかね。ピックアップは TV Jones 製の Power’Tron!こいつが TV Jones のピックアップの中では一番パワーがあるんです。すべてのハードウェアがクロームで統一されているというシブさ。ボディーバックを見てみると、オレンジですね。サイドとバックはオレンジ・ステインで決めたっつーわけですか!ヘッドの形状は、これはおそらく Jet 系独特のものなんでしょうね、少し細めのフォルムです(Round Up もこの形状ですかね?)。またペグが無骨でいいじゃないですか!グローバーの「Sta-Tite Die Cast」と呼ばれるもので、テネシーローズ(テネシアン)にもよく使われてます。ネックはマホガニーにエボニー指板を貼ってあります。ポジションマークはおなじみサムネイル。
ヘッド裏にはシリアルナンバー。「JT13062398」とあります。13年6月に仕上がったギターです。
あ、考えてみりゃ、Fホール付きのギターにはFホールを覗くと見える場所にラベルが貼ってありますが、Gretsch のこのタイプのギターはどうしてるんでしょう?答えはボディー裏のコントロールパネルの中にありまーす。ここを開けると、配線にまみれてちゃんと存在していますよ!
この王道を行っているようで実は変化球のギター、武道館以来弾いてやってないんですよ(へコー)。っていうのも、重くてね……計ったことないですけど、かなりの重量感です。ボクが所有している Gibson の重めのレスポールと持ち比べて見たんですが、あまり変わらない。レスポールなんか重く感じたことないのに!ってことは実は大して重くないのか?もしかしたら Bigsby も付いてるしっていう心理的な思い込みもあるのかもしれませんねぇ。
それに、例のサスティーン問題も実は解決していない。悪くないんですけどね、ちょっとばかりボクがイメージする音の伸びと違ったんでしょうね。とにかく武道館以来ステージには登場していません。そこに我が家のギターの置くスペース問題も絡みまして、近年はハードケースに閉まったままでした。
それが今回、写真を撮るために久々にハードケースから出して、まじまじと眺めてみたわけですよ。……うーん、カッコいい!!www 実に端正なルックスをしてるじゃないですか!「また弾いてみよっかな」と、いま正直思ってます。
ところがコロナ問題でそんなに数多くライブできる状況じゃないですよね……そんな状況だとどうしても手堅いギターをライブでは選んでしまいます。
まず練習に持ってって、あらためて試すところからリスタートですからね!ギターっておもしろいもんで、ずーっと弾いてやらないで久しぶりに弾くと、張り切って良い音出すギターと、すねてひどい音を出すギターとがあるんですよ!これホントなんですよ!こういったあたりがまたギターのおもしろさなんですよねぇ!!これねぇ、ボクの頭がおかしいんじゃないんですよ。ホントに張り切るギターとすねちゃってるギターとが(以下危険と判断し割愛いたします)
こいつはどっちかなー!
2021/08/18