No.18 Gretsch G6120SSLVO
name: Baby
もんげー!キタずらー! Gretsch の登場です!
こいつはブライアン・セッツァーさんのシグネイチャーモデルで、名前は「ベイビー」といいます。ボクのファースト Gretsch、まさにベイビーなんです。
ツアーの時なんか、毎晩こいつと一緒です。どういう感じで一緒なのかというと…最近のボクはツアー時に数本のギターを持っていきます。でもそれらは機材車に積まれて移動するので、僕が実際に会うのはステージ上しかないんです。もちろんツアーが終わったらソッコーでピックアップしに行きますが…まぁしかしツアー中はステージ上でしか会わない。でもこいつは部屋弾きギターとしても使うので、ホテルの部屋でも楽屋でもずーっと一緒なんです。
ライブでも数曲弾きます。Sentimental Trash ツアーでも必ずステージに登場しました。
Gretsch には「6120」という代表機がありまして、1980年代初頭に Stray Cats のブライアン・セッツァーはそれを弾き倒しながら出てきたんです。そしていつしか 6120 がセッツァーさんの代名詞になり、それを基にセッツァーさん用にアップデートされたシグネイチャー・モデルが出来上がりました。Gretsch の「ナッシュビル」なんて呼ばれ方もされます。それがこいつです。
G6120 の後の「SSLVO」というのは「S(セッツァー)」「S(シグネイチャー)」「L(ラッカー)」「V(ヴィンテージ)」「O(オレンジ)」を表しています。「ラッカー」というのはラッカー塗装のことで、他にもポリウレタン塗装のバージョンもありますし、「ヴィンテージオレンジ」以外にも様々な色のセッツァーさんモデルが存在します。
シリアルナンバーは JT14021109。2014す年の2月にできあがったギターなんですね。とはいえボクが買ったのは2014年3月で、できあがりホヤホヤのこいつと店先で出会ったわけです。
今月で組み上がってからちょうど2年!2年前に組み上がったギターが…なんでこんなボロボロなの?そうお思いでしょう!それはですねぇ…自分でボロボロにしている、つまり自分でレリック加工しているんです!w
り、理由があるんずら!い、いろいろと、じ、事情があってこうなったんずら!
「Sentimental Trash」の曲を家で書いてた時期でしょうか…朝までこいつを膝に乗っけて練習したり、曲のアイデアを練ってみたり、歌詞を書いてみたり、たまにはエロサイトを覗いたり…といろいろやってました。そんである時…練習中のフレーズが難しすぎたのかなぁー?イライラしてピックでボディーを「ガリガリッ!」ってひっかいちゃったんですよ。そしたら傷がついちゃいまして(猛爆)大して目立つ傷でもなかったんですけど、…なんかその瞬間にひらめいちゃったんですよねぇwwwwwwww
Gibson や Fender のヴィンテージやオールドには、猛烈な塗装の剥げ方をしてる凄まじいギターが結構あります(例えば…東京スカパラダイスオーケストラのギタリスト、加藤くんのメインのストラトなんかは「流木(りゅうぼく)」と言われています猛爆)。しかし Gretsch にはあまりない…。もともとそういうスタイルのギタリストが持つギターではなかったんでしょうね…荒っぽいというか乱暴というか…そういう扱いをされないギターというイメージがあります。ヴィンテージのホワイトファルコンや 6120 をなんかを見ても、確かに使用感はものすごくあるけれども、どこか品がある使用感なんです。近年では Gretsch のカスタムショップがレリック加工をしたギターを作ったりしてますが、やっぱり Gibson や Fender のそういったギター達に比べるとどこか控えめな感じがしてたんです。それで「こいつも流木にしてやる」、あ、いや、「こいつをめちゃボロボロにしたらシブいんじゃないか?」とひらめいちゃったんですねwwwwwwwwww
まぁまず、こいつを入手して1ヶ月ほどで、一回ネックをボッキリと折ってますからね(猛爆)そこで1回あやが付いているんです。写真を見ていただけるとわかると思うんですが、ネックの裏にボリュートが付けられていて、木の感じや塗装の感じが明らかに違いますよね?これは折っちゃった時に ESP がこう加工してくれたもので、もちろん本来 6120 にボリュートは付いてません(キリッ
まぁそんな曰く付きのギターなんです、こいつ。だから「ベイビー」なんです(キリッ
レリックを施すのに…まずスチールウールを買ってきてこすってみました。ほんの少し表面のクリアな塗装が剥げた程度でした。今度は若干目の粗いサンドペーパーを買ってきました。それでこすると…ほぉ、少しキましたねぇ。
そうこうしているうちに、「Sentimental Trash」のレコーディングを迎えました。ギターテックのミチュ君が毎日来るんですが…ギターを録らない日はなんか暇そうです。ちょっと暇そうにしているミチュ君の目の前で、サンドペーパーでボディーをこすってみました。塗装が剥がれて、木の部分がほんの少し見えました。ミチュ君は「…チャ、チャーくん、頭大丈夫ですか?」と唖然としていました。そんな唖然としているミチュ君に「暇だったらこすってくれる?」と頼みましたwwwwwwそれからレコーディングの間毎日、ミチュ君は仕事の間を縫ってギター削りの試練に挑むことになりましたwwwwwwwwwボクのチェックも激しく、ちょっと手が空いちゃーミチュ君のところへ行って「どう?どこまで行った?」と迫るわけですwwwwww「…なかなか削れないんですよ」「気合が足りないんじゃないのか!?」窮地に追い詰められたミチュ君、とうとう金定規で削り始めましたwwwwwwwwwwそれを見たミナミちゃんがまた「こいつら信じられない…」と苦悶の表情を浮かべるわけですwwwwwwwwwwまぁね!前にもお話しした通り、ミナミちゃんから見たら「虐待」ですからね!wwwwwwww
足掛け2ヶ月間に亘りミチュ君がちょこちょこ削り続けた結果、ギター愛護家にミナミちゃんもまぁまぁ納得のところにカッコよく着地しました!(ちなみにミナミちゃんも家ではレリック加工をするギターもあるそうですwwwwwwwwwwwwwww)
この頃の状態を神田商会の人が写真に撮って Gretsch のフレッド社長に送ったところ、「グレートなレリックだ!」って喜んでくれて、写真をツイッターに投稿してくれたりしました。なかなかの出来だったんだと思います。
…しかし物事っていうのはちょうど良い具合には止まってくれないもんです。ボクはツアーに出ちゃぁ相変わらずこいつを連れて歩いて、ライブハウスの楽屋で削りホテルの部屋で削り…たまには道路に出てアスファルトの上を引きずってみたり、マイナスドライバーを突き刺してみたり、火を付けてみたり。
現状、ボディートップのクリアな塗装はほとんど削って取っちゃいました。長い間躊躇してたネック裏にも手を出しちゃいました。
しかしね!この影響が間違いなくあると思うんですけど、音が変わってきたんですよ!最近鳴りがすごく良いんです!もちろん毎日弾いてるっていうのもあるんでしょうけど、これは塗装と音の関係を案外ハッキリと表しているんじゃないかと!
いやー、すっごく良いんですよ!なんでもやってみるもんですね!wwwwwwwwwww音が良い感じになってきたので虐待、あ、いや、レリック加工はもうここら辺までにしておこうかと思っています(本当はトップのオレンジを全落としが目標ですwwwwwwwww)
さあさあ!レリック加工の話ばっかりしちゃいましたけど、仕様のお話しもしましょう!先述の通りブライアン・セッツァーさんモデルなので、細かい仕様はセッツァーさんの趣味/好みに依るのでしょう。通常の 6120 と大きく異なるのは、ペグがシュパーゼルのロック式のものが装備されている点。それから、これは見た目ではなかなか分からないんですが、ピックアップは TV Jones Classic が2発搭載されています。ブリッジはアジャスト・マティック・ブリッジ、木の台座はピンで固定されています。ストラップピンもシャーラーのロックピンが標準装備、とかなりライブ向け、現場向けの仕様だと言えます。
それでもボクのベイビーは、まだなんか違いますよね…そうなんですよ!ピックガードとトラスロッドカバーを交換してあるんです!ピックガードがブラックなのに対して、トラスロッドカバーは豹柄…激シブじゃないっすか?wwwwwwwwwwwwちなみにトラスロッドカバーは海外のよくわからないサイトで買ったんですけど、少し大きすぎたので自力でハサミで切って小さくしました…それでもネジ穴が合わなかったので、現状2点止めですwwwwwwwwww
あ、あと通常のセッツァーさんモデルは、ピックアップセレクターとトーンスイッチの位置が逆になってます。他の Gretsch を弾くと混乱しちゃうので、ベイビーはさらに逆、つまり通常の Gretsch のスイッチの配置に戻してもらいました。さらにマスターボリュームの中に「Trable Breed 回路」を組み込んでもらってます。
とにかく外見も中身も、自分なりにいろいろと手を加えてるギターです。なぜそんなむちゃくちゃなことをするのかって…それは愚問ですなwww「ベイビーだから」するんですよwwwwwwwwwww
大好きだからやるんですwwwww
2016/2/16