一聴してすぐに横山の音だとわかる特徴的なギターフレーズと音色、そして何十年もシーンを牽引してきた2ビートが印象的なM.1「Parasites」で幕を開ける今作。
M.4「Show Must Go On」はタイトルからすでに強い意志を感じるが、<ズタズタに心が引き裂かれていても ガタガタになった体を引きずって たった数人しか 目の前にいなくても あいつのハートも連れて>(日本語訳)というメッセージをカラッとした8ビートに乗せて歌うのである。
いくつになってもステージに立ち続けるという歌はこれまで数多くのバンドが残してきているが、今年54歳になった横山がそれを歌う覚悟を想像してみてほしい。
一方で、M.11「A Little Bit Of Your Love」は今作の産みの苦しみがうかがえる。<今夜は詞を書かなきゃいけないんだ 明日の朝までに書かなきゃ 間に合わないんだ>(日本語訳)と綴られているミドルテンポのこの曲は、アレンジ力がずば抜けていて、シンプルでありながら中盤で聴かせる展開には思わず拳を握る熱さがある。
先にリリースしたシングルシリーズ3作にも言えるが、今作でもこれまで以上に横山のリアルが感じられる詞の内容になっていて、彼の書く詞がとにかくグッとくる、こみ上げてくる1枚に仕上がっている。
今、Ken Yokoyamaは彼らの音楽をキャッチしたリスナー、一人ひとりとこれまで以上の真剣さで対峙していると言えるのではないだろうか。
そして今作もそれだけでは終わらず、シングルシリーズ3部作同様に初回盤と通常盤2形態でのリリースとなる。
初回盤に付属するDVDには、現メンバーのインタビューを中心に彼らの近年を追ったドキュメンタリーを80分以上に渡って収録予定。2024年でバンド結成20周年、改めてKen Yokoyamaというバンドとは何なのかを紐解く映像作品となっている。
20周年と聞くと随分と遠くまで来たような気持ちになるが、彼らにとってそれはあくまで通過点に過ぎず、この先も一体どんな景色を我々に見せてくれるのか目が離せない。
そんな<今>のKen Yokoyamaが詰め込まれた8th Full Album「Indian Burn」は1月31日(水)リリース!
お見逃し無く。
Ken Yokoyama 8th Full Album「Indian Burn」
1.Parasites
2.My One Wish
3.A Pile Of Shit
4.The Show Must Go On
5.These Magic Words
6.New Love
7.Better Left Unsaid
8.Indian Burn
9.Deep Red Morning Light
10.Long Hot Summer Day
11.A Little Bit Of Your Love
12.Heartbeat Song
11月29日(水)にKen Yokoyama New Single「These Magic Words」のリリースが決定しました!
「Better Left Unsaid」(5月8日発売)「My One Wish」(9月20日発売)に続く、シングルシリーズ第3弾となる本作。
8ビートでカラッと疾走する表題曲「These Magic Words」、2ビートで苦い現実を突きつける「Bitter Truth」、そしてよりテンポを落とした「Sorry Darling」というバランスのとれた構成になっている。
シングルシリーズ全3作、最終章にして最もオーソドックスな1枚に仕上がっているが、今回はとにかく詞が沁みる。
例えば、Ken Yokoyama流の<Everything’s gonna be alright>な「These Magic Words」のサビでは、<“オーイェー 大丈夫さ そのうち オッケーになる”>(日本語訳)とシンプルに歌われているが、あまりにストレートな横山の表現にグッとくるのだ。タイトル通り、まさに<魔法の言葉>である。
今年リリースされた楽曲すべてに言えることだが、横山が書く詞はこれまで以上に彼の生身が感じられる内容になっている。「These Magic Words」や「Bitter Truth」は自分よりも年下の人間に向けている事が読み取れるが、そのどれもが厳しくも温かい。これは今の横山だからこそ獲得し得た感覚だろう。こういったメッセージが、あいも変わらず強靭で渋みの増した演奏に乗ってくるのだから説得力しかない。
また、今作は2形態での発売となり、初回盤には5月20日(土)に日比谷野音で開催された「DEAD AT MEGA CITY」からライブ映像5曲を収めたDVD「Live from DEAD AT MEGA CITY」が付属する。
「Let The Beat Carry On」へとつながるMCから始まる約22分半のパンクロックショウを是非堪能してほしい。
そして、リリースに併せてレコ発ツアー「These Magic Words Tour」の開催も決定!
ゲストにはPIZZA OF DEATHからKUZIRAを迎え、東海地方を中心にライブハウス全5会場を廻ります。
チケット先行は只今よりSATANIC ENT.にて受付開始!
このツアーが終わった後には、以前からバンドが公言している通り、フルアルバムのリリースが待ち受けている。
2023年の活動の総まとめとなる作品のリリースまで、その予告編でもあり、シングルシリーズ最終章でもある本作をじっくり聴き込んでいてほしい。
Ken Yokoyama New Single「These Magic Words」
1.These Magic Words
2.Bitter Truth
3.Sorry Darling
DVD「Live from DEAD AT MEGA CITY」(初回盤のみ付属)
1. Let The Beat Carry On
2. Better Left Unsaid
3. I Won’t Turn Off My Radio
4. Still I Got To Fight
5. Ricky Punks Ⅲ