No.45 Gibson Les Paul Jr. TV Yellow ’58 reissue Historic Collection ’98(?)
name: Komago
みんなの憧れ、Gibson Les Paul Jr. ダブルカッタウェイの TV Yellow です!
Les Paul Jr. ってカッコいいですよね!存在そのものがカッコいい。強烈なロックンロールアイコンだと思います。
過去に Les Paul Jr. を弾いたロックスター達の名前を挙げてみましょう。まず思いつくのが Johnny Thunders!それから Keith Richards!!……この二人だけで充分な気が……すでにロックンロールアイコンですやん(汗) 日本ならマーシーさん!!……ああ、ダメ押しだなぁ……もういいですね。他はご自身で調べてみてくださいねー。
そんな強烈なロックンロールの申し子と呼べるギタリスト達に愛される Les Paul Jr. なんですが、登場したのは1954年。当時は「学生やビギナー向けのお求め安いモデルの位置づけ」だったとのこと。いわゆる「ステューデントモデル」というものですね。確かに。ピックアップは一個しかついてないし、1トーンと1ボリューム以外何もないですもんね。操作が簡単そうです。それに装飾も地味だし、アーチも付いていないで真っ平らだし。ちょっと意地悪な言い方をするなら「いかにも安そう」なモデルです。
しかしえてして、ひとつのことしかできないような物は、そのたったひとつのことを極めてしまうんですよね(ぼく人生の話をしてます)。シンプルさを纏うということは、「最小限の装備ですげえことを簡単にやってやるよ」というアティチュードの表れでもあり、それ即ちロックンロールが最も凄みを持って体現してきたことでもあります(ぼくまだ人生の話をしてます)。
Les Paul Jr. はそのシンプルさ故に愛され、そのキャラクターをフルに発揮してくれるギタリスト達に持たれ、ステューデントモデルの枠を超えた独自の存在へとなっていったのです。
ここでトリビア(ってほどでもないですが)をひとつ。
ぼくのこいつはダブルカッタウェイですが、シングルカッタウェイの Les Paul Jr. もあります。Johnny Thunders や Keith Richards はダブルカッタウェイですが、マーシーさんはシングルカッタウェイの印象が個人的には強いです。
そしてこいつは1ピックアップですが、2ピックアップのものも存在します。しかしそいつは Les Paul Jr. ではなく、Les Paul Special と呼ばれます。
……4タイプ全部欲しいですねw
もうひとつトリビアがあるんですが、それは後で紹介します。
こいつは2021年9月に入手しました。ネットをパトロールしてましたら、突然こいつが出てきたんですよ!……どこだったっけなぁ?千葉か茨城の方のリサイクルショップのサイトでした。ということは中古ですね!そのサイトで相場より安く出ていました。安く出ていた理由については自分の中での解釈があるので、それも後で紹介しますね。
しかしサイトには安い値段の理由などは書いてありませんでした。「理由もなく安い」って少し不安になりますよwww
この時点でぼくは Les Paul Jr. を1本も所有していなかったんです。
所有していなかった理由としては、やっぱりピックアップが P-90 っていうのがね……。P-90 を搭載してあるギターは他に持ってるので、サウンドは良く理解しているつもりです。すごく音が太くて良いんだけど、ぼくのミュートプレイには向かない音なんですね。でもリードや単音を弾くとすごく良い。なので、レコーディング用のギターとしては持っておきたいけど、ライブで使えないんです。せっかく Les Paul Jr. を所有するなら、カッコいいからライブでも弾きたいじゃないですか。しかしぼくの楽曲だとかなり曲を選ぶ、つまりあまり使えない。「でもカッコいいよね、1本くらい持っておくのもいいよね。でもさ、ライブで使えないんじゃさ……」、そうやって出ない答えを求めてグルグルしているうちに時間が過ぎていった、そんな感じなんです。
そんな折に突然ぼくのパソコンに姿を現したこいつ、これは必然の出会いのような気がしたんです!でも物はしっかりしているのかなぁ…..,.不安です。それでぼくは楽器屋さんの友達に、こいつの写真を送り「安く出てるんだけど……どう思う?」ってお伺いを立てました。するとその友達「コントロール部分のパネルを開けて、配線の写真を撮って送ってもらってください」とのこと。めっちゃ冷静!最高!!wwww
指示通りに写真を撮って送ってもらって、友達にチェックしてもらいました。コンデンサーが心配だとかどうとか言ってましたね……しかし良いものとの判断だったんでしょう、結果はゴーサイン!!
やっぱ持つべきは楽器店の友達だぜ!あと弁護士!と、医者!!と、不動産屋!!!
こうして晴れて我が家にやってきた「Komago」、写真を見ながら解説をしてきましょう。
まず最初に言っておきます。結構パーツが交換されていますが、全て購入時点でこうなっていました。そしてそれが恐らく「安い理由」だったのではなかろうか、と思います。
中古市場、特にヴィンテージ市場においては「オリジナルのパーツがどれだけ残っているか」が値段に影響します。オリジナルパーツが多く残されていればいるほど、中古市場の価値的には「高い」と判断されます。ぼくが買ったリサイクルショップさんがどのくらいの数の中古ギターを扱い、どういった専門知識を持っているかはわかりません。しかしこの改造を見ての値付けだとしたら、かなり楽器屋さん寄りのリサイクルショップなのかも、と今になって思います。偶然かもしれないですが、良いところから買えたんですね。
肝心の変更点。
まずひとつ目、ピックガードが赤で透けのあるべっ甲柄になっています。これ、普通は黒だと思うんですよ。前オーナーが変えたんでしょうね。市販で入手できるピックガードでここまで透けのあるものもたぶんないと思うんです。だってネックジョイントが透けて見えちゃってるじゃないですか?なのでオーナーさんご自身、あるいは友人の方が作った一点物だと推測しています。しかしここが黒ではなくこれだというところが、こいつの見た目を大きく特徴づけているので……ぼくはこの変更は大好きです。
ふたつ目には、ブリッジです。デフォルトではストップテイルピースをラップラウンド的に使用します。しかしこいつにはサドルの付いた、いわゆる「バダスタイプ」と呼ばれるブリッジが搭載されています。
これはラップラウンドのブリッジのギターに対しては「通過儀式的」なパーツ交換ですね。なぜなら、ラップラウンドのバーだけだと、オクターブチューニングが出来ない。するとどうにも気持ち悪いチューニングのまま弾かざるを得ない場面が出てくる。この事態を避けるためです。
パーツを替えずに「オクターブチューニングなど知るか!」とそのまま弾き切るのもカッコいいんですけどね……。
3つ目は、ペグですね。Gibson製のグローバータイプのものが付いていますが、デフォルトは3連のクルーソンタイプだと思うんですよ。交換前のペグのネジ穴も残っているし、恐らくそうだったんでしょう。音の鳴りの観点から、クルーソンタイプをグローバータイプに付け替える方は結構いると思います。なのでこれも実に理に適った交換と言えると思います。
上記のことから、なんとなく前オーナーがルックス面でも機能面でも、かなり考えて手をかけていたんだなと推測できます。きっとこのギターが大好きだったんでしょうね。前オーナー、どなたか知る由もないけれども、こんなにこいつを改良した痕跡がいっぱいあって……感謝しています。でもどんな事情が、どんな気持ちがあったのかわからないけれども、売ることにした。そして偶然ぼくが見つけて、ぼくのところに来た。
前オーナーさん、こいつ元気でやってますよー!愛されてますよ!
ギターにも1本1本のストーリーがありますね!
シリアルは 8 4091。58年の Les Paul Jr. のリイシューです。58年の Les Paul Standard もそうなんですが、58年製はネックが太いです。でもこいつは特別太い!ぼくが所有するギターの中でも1,2 を争う太さです。いわゆる「ベースボールバット」と呼ばれるようなネックです。ぼく太いネックが大好きなんですが、そんなぼくでも若干弾きづらさを感じるくらいの太さです(汗)
でもその太さのおかげか、めちゃめちゃ良い音がするんですよ!ネックの太さは音の太さに大きく関わる、というぼくの持論を証明してくれている気がします。
ピックアップは先述した通り、P-90 のドッグイヤータイプ!!ドッグイヤーというのは、ピックアップのネジのところが左右とも三角形に出っ張ってますよね?これが「犬の耳みたいだ」ということでドッグイヤーと呼ばれるんです。P-90 には三角の出っ張りがない、ただの四角のものもあります。それを石鹸みたいだということで、ソープバーと呼びます。こういうニックネーム的なものも、センスがあって素敵だなぁと思うんです。
なんか Les Paul Jr. って、こういうトリビア的なものが多くて楽しいですね!!
それじゃあ「後で説明します」としておいた、最後のトリビアいきましょうか!
それは、この「色の理由」ですね。この独特の黄色、なぜ「TV Yellow」と呼ばれるのでしょうか?
Les Paul Jr. が登場した1950年代、ロックンロールが出現し、テレビに出演するようになったんですね。しかし当時のテレビは白黒。カメラの感度が悪くて、白いギターなどは輪郭がぼやけてしまったらしいのです。Gibsonは「白黒テレビで美しく映えるギターの色、なにかないかなぁ?」と考えたんです。そして考案されたのが、この黄色なんです。「光の反射を抑えつつ、白黒画面上で最も立体感と輪郭がはっきりと綺麗に映えるカラー」なんです!
こんな経緯で「TV Yellow」と呼ぶんです!
……実はこの TV Yellow の話、ギター好きの間ではめちゃくちゃ有名な話なんです。ぼくも10代の頃には既にこの逸話は知っていました。ほんとに有名すぎて、ぼく自身ここでこうやってあらためて説明するのはちょい気恥ずかしい、それくらいギター好きの間では有名、「常識中の常識」なんです。
チャットモンチーというバンドがいましたね。惜しくも解散してしまいましたが、日本のロック史にその名を残すような素晴らしいガールズバンドでした。しかも彼女達が初めてバンドを組んでコピーした曲が、Hi-Standard の「New Life」だったという胸熱なエピソードもあります。
2014年だったかなぁ…,…脱退してしまったドラムのサポートとしてツネちゃんが叩いていたという縁もあり、彼女達のツアーに Ken Yokoyama が対バンとして呼ばれました!もちろんその前からチャットモンチーのメンバーとは顔見知りになっていましたが、対バンは初めてでした。めっちゃ刺激的だったなあ。素晴らしいライブだったんです。
そのライブ後に打ち上げがありました。ぼくは普段打ち上げには出ないのですが、この時はせっかくだからと参加しました。久しぶりにツネちゃんとも酒の席をともにし、朗らかで良い時間でした。
チャットモンチーのギター/ボーカルで橋本絵莉子さん、通称えっちゃんといいます。ちょっと不思議なキャラが素敵で大人気でした。
ギタリスト同士なんで、打ち上げでもギターの話になりました。お互いどんなギターをメインで使ってるとか、いま欲しいギターとか、持っているけど最近使っていないギター、とか。なにかの弾みで Les Paul Jr. とか Special の話になったんでしょうね、えっちゃんは TV Yellow のギターを以前使っていたと言うんです。
そしてぼくにこう言うんです。
「健さん、あの黄色がなんで TV Yellow って呼ばれるようになったか知ってます?昔はテレビが白黒だったじゃないですか?それでテレビ映りが良いようにって作られたのがあの黄色なんで TV Yellow っていうんですよ!」
……ぼくはなんて相槌を打ってたのかなぁ……「そうなんだ!」とか言ってたのかなあ…….だってその話を教えてくれている時のえっちゃん、キラキラ輝いてて……「知ってるよ」なんて言えなかったですよ。
でもえっちゃん……その逸話は……なんなら貴方が生まれた頃には知ってましたwwwwwwww それはぼくがマーシーさんに「Les Paul って、実は Les Paul さんっていうギタリストがいて、その人のシグネイチャーモデルだったんですよ!」とか話す様なもんですよ!!wwwwwww
危なかったー!www えっちゃん純粋すぎて、危うく好きになっちゃうところでした!!
さてさて、ぼくのこの「Komago」、たまにツアーに連れてっています!先述した通り、曲を選んでしまうので、いつもいつも、というわけにはいかないんです。ちょうどいまは、ただでさえ持っていきたいギターが多すぎて、本数が増えすぎて、若干ギターテック君に嫌がられている状況です。
嫌われない程度にツアーに持っていければいいな!
2026/6/18


![Yokoyama New Single [The Ballad] リリース特設サイト](https://kenyokoyama.com/wp-content/uploads/2026/03/bnr-pzca120.jpg)















