No.44 ESP TRUCKSTER Gray “James Hetfield Signature”
name: James
緊急投稿です!!
もう何年放置していたか……人前で弾くことはないと思っていたギターのまさかの復活劇です!
言わずとしれた Metallica のボーカル/リズムギターである James Hetfield のシグネイチャーモデル、ESP の「TRUCKSTER」です。ぼくが所有しているこいつは、そのまんま「James」という名前がついています。
TRUCKSTER は ESP のオリジナルモデルである「ECLIPSE」を大幅に改造し、2005年にリリースされました。
元になった ESP の ECLIPSE というギター、一般的な Les Paul とボディーシェイプが違い、右肩の傾斜が強く、左のホーン部分が尖り気味なのが大きな特徴のように思います。ボディーも少し薄く、ボディーバックには体型にフィットするようにコンター加工が施されています。
ぼくが知らないだけかもしれませんが、James Hetfield もさることながら、Thrash Metal のギタリストに愛用されているイメージがあります。Exodus/Slayer の Gary Holt も ECLIPSE を好んで弾いてますね。シグネイチャーモデルも出ています。Testament の Alex Skolnick なんかもそうですね。Gary Holt が弾いている様々なオーダーモデルの ECLIPSE なんか、かなりカッコいいんですよ……YouTube などで見かけるたびに悶絶しています。
そんな ECLIPSE ですが、元々は LUNA SEA の SUGIZO さんと ESP が30年前に共同開発したもののようです。日本のメーカーとギタリストが開発したものが、海を超えて、時やジャンルすら飛び越えて愛用されているなんて、すごい話ですね!!
ぼくは Thrash Metal が大好きなんです。Metallica は Thrash Metal のバンドの中ではセールス面でも存在面でも飛び抜けていますが、あまりにも飛び抜けた存在であるため、「Metallica は Thrash じゃない」「彼らはセルアウトだ」という意見も散見されます。そう発言される方々の心情も理解は出来ます……どんなジャンルでも、どんなシーンでも、飛び抜けたバンドはとかくそう言われがちですよね。しかしどんなにセルアウトしたと世間で言われようが、きっとぼくは Metallica を嫌いになることはないでしょう。
ぼくが高校生の頃にリリースされた Metallica 3枚目のアルバム「Master Of Puppets」は、いま聴いてもその輝きは1986年と変わりません。いつだって、あの長くて蒸し暑い、希望に満ちていた、不安だった、17才の夏休みの夜に、ぼくを連れ戻してくれます。
James Hetfield というギタリストは、リズムギタリストでありながら、その使用ギターが注目される稀有な存在です。やはりギタリストの花形は、なんといってもギターソロ。James もソロを弾く場面がありますが、圧倒的にリズムギタリストなんです。超高速ダウンピッキングをしながら歌うというスタイルなんですが、なかなかできるものではありません。しかもものすごくタイト。Metallica のリズムは James のギターのリズムが作っているといっても過言ではありません。そういった独特のスタイルに世界中のギタリストが魅了されたんです。ぼくもそのひとりです。永遠の憧れです。
さて、このギターがリリースされたのは2005年ですね。Metallica は2003年に「St. Anger」というアルバムをリリースしています。そしてそれにともなうツアーで、James Hetfield はいくつかの新しいギターを導入したのですが、そのうちのひとつがこの TRUCKSTER です。
このギターは現在 ESP と、ESP の海外ラインである LTD で生産が続けられています。
James Hetfield のシグネイチャーモデルというと、これ以前にもあったはずなんです。しかし意外とオーソドックスなエクスプローラーとかフライングVで、カラーも白が基本だった記憶があります。つまり、James の個性が反映されたものというよりは、James が好んで弾いていたトレードマーク的なギターをシグネイチャー化していた傾向があったと思います。もちろん James のファンにとってはたまらないものなんですけどね。しかし「これは James モデルなんだよ」と注釈をつけないと、ぱっと見は普通のエクスプローラーやフライングVと判断がつかないでしょう。
しかしこの「St. Anger」期に使ったギターは一味違いました。TRUCKSTER はこの独特の塗装で「James のモデルだ」と強烈な主張をしたわけです。
同時期に「IRON CROSS」という、レスポールのケツの部分に鉄製の「鉄十字」を打ち付けたモデルもありました。
当時 ESP の専属ギタリストであったぼく、お店に入荷される TRUCKSTER や IRON CROSS を見ては「いいなぁ、カッコいいなぁ」と思っていました。
ある日、ESP におねだりをしてみました!wwwww
「ぼく……IRON CROSS 欲しいなぁ」
そうなんですwwww 最初は IRON CROSS が欲しかったんですwwwww
しかし IRON CROSS は諸々の事情のために、購入するなら別だが、それ以外は難しいとのことでした。
そして「これならいいよ。弾けば?」と渡されたのが TRUCKSTER だったんです。しかもぼくはこのブラックの方が良かったんですが、なぜかグレーになりました。まぁ文句なんて言えやしません。ちなみにこのグレーは現在生産されていません。むしろやったぜ!
入手した時期は……いつだったのかなぁ??記憶にも記録にも残っていないです(汗汗) 2013年10月のライブの楽屋でこいつを手にしている写真があるので……2013年頃ということなんでしょうね。……2005年発売で、入手が2013年。うーん、謎ですねwww もっと全然早くに入手してたんでしょうか??
2013年頃といえば、ぼくが箱モノのギターに移行し始めた頃です。そんな事情もあって、表で弾く機会がなかったのかなぁ……いや、全然違う!こいつはピックアップが EMG がついてたんです!それがライブで弾かなかった原因だ!
ぼくの場合 EMG がついてるギターの使い道は極々限られています。それは、レコーディングの時のガイドギターです。Vo.16 の Blue のところで「ガイドギターとはなんぞや?」を説明していますので、そちらを読んで把握なさってください。……最終的にバンドの音には一切残らない、悲しいギターテイクがあるんですよ。
うちの「James」もレコーディングの仮りギター録りの場面で使用しました。しかし……それこそ「Blue」の方が使用頻度が圧倒的に高かったんです。
近年の Ken Yokoyama のレコーディングでは、ぼくではなくミナミちゃんがガイドギターを弾くことが多くなってきました。その過程で、自然と Blue がスタジオに持ち込まれるようになっていきました。ぼくも「たまには James を使ってよ」とかお願いすることもせず……いつしか James は忘れ去られたギターになってしまっていたんです。
2年ほど前にギター置き場でこいつを発掘したぼく、「どうせガイドギターには Blue が使われるんだし!」と喜んで家に持って帰りましたが、なにせ EMG がついているので使用する意図も見えぬまま、今度は家のオブジェと化してしまいました。でもギター置き場で忘れ去られるよりは全然良いですね!ケースから出してもらって眺めてもらえるんですもん、全然良いですよ!
ある晩、ぼくはこいつをしげしげと見つめていました。「カッコいいよなぁ……」いつもならそこで思考が止まるものが、この晩はなぜか「ライブで使ってみたいなぁ」となったんです。ほら!これがケースから出しておくことの効果ですよ(キリッ
ライブで使うならピックアップを交換しなければなりません。ESP に持っていって、EMG を Seymore Duncan に交換して、ついでにサーキットも少し変更してもらうというモディファイをお願いしました。
2026年の3月にカスタムは完了し、2026年5月8日「The Ballad Of Punkamania tour」の金沢公演にてライブデビューを果たしました。
すごく良かったんです!良かったが故に……「ここで紹介したい!」という思いに駆られ、ツアーの途中で持って帰ってきてしまった、という経緯になりますw
さて TRUCKSTER のユニークな仕様と合わせて、ボクがモディファイをお願いした部分も説明しましょう。
TRUCKSTER の非常にユニークな点として、ダミースウィッチが挙げられます。通常のピックアップセレクターの位置に配されたトグルスウィッチが、実はダミーなんです。じゃあセレクターはどこに?それはリアピックアップのボリュームにところに配されています。ぼくはこれを通常の位置に戻してもらいました。なので「James」は普通の「2ボリューム/2トーン」というサーキットになります。
ピックアップは EMG 81 と EMG 60 から Seymore Duncan の JB と Antiquity に交換。ぼくのモディファイは以上です。
あとはもともと TRUCKSTER が採用しているパーツですが、ペグにはスパーゼルのロック式チューナー、ブリッジにはトーンプロスのシステムII を採用。トーンプロスが結構効いている気がしますね。
語られるべきポイントは、なんといってもこのルックスですよね。ボディーの表面が、まるで弾き込まれたギターの様にはげていますね。塗装がはげているところを見ると、下から「ブラック、ホワイト、レッド、グレー」と4色重なっていることがわかります。すごく薄く塗装されているんでしょうね。狙いを定めた箇所をこすって剥がすと、このギターのような独特なグラデーションが現れる、ということです。車/ホットロッド好きの James Hetfield らしいアイデアですね。
このギターのアート面はまさに車からインスピレーションを得たのでしょう、ESP のロゴも立体的なエンボスロゴになっています。
ポジションマークもフラッグ型というんでしょうか?これは ECLIPSE に多くみられるものですが、このギターのコンセプトと非常に合っていると思います。
ヘッドには James Hetfield のサイン、ヘッド裏には ESPカスタムショップのロゴ。シビれるディティール満載です。
……ところで写真をご覧になった方はお気づきかと思いますが、こいつには火をつけられた跡や、不自然に木が削られた痕跡がありますね?
当然ぼくがやったんですが、理由があるんです。しかも2つの理由があります。聞いてください。
ひとつ目は……先述したように、こいつは「レコーディング時のガイドギター専用」になっていたんです。そうすると手にする機会はとても少ない、つまり触れ合う時間がものすごく限られている。そうするとですよ、「味が入っていかない」んですよ。ぼくレベルになったら、それをとても不憫に感じてしまうんです。丁寧にエイジド加工を施すのが真っ当な思考ですが、なぜかぼくはまず焼いてしまうんですね……。それから木にダメージを与えるために、コンクリートの道をお散歩させました。そんなやり方では、ただギターが痛むだけなんですが、ぼくはぼくなりに、その時考え得るベストな加工を施しました。その成れの果てですね。
ふたつ目の理由としましたは……やはりレコーディングというものはとてもストレスフルな現場です。つまり、むしゃくしゃしてやりました。
その加工(虐待)をしている時に、自慢のエンボスロゴがブッ飛びまして、紛失してしまったんです。「まあどうせ登場する機会もないんやし、ロゴなんか別にええやろ(Vシネマの悪役風)」とか思ってたんですが、今年のモディファイの際につけ直してもらいました。
この自分でやる加工(虐待)ね、ぼくの悪い癖ですよね。わかってます。よーくわかってますよ。しかし考えようによっては……こういう捌け口(おっと、言ってしまいました)を持っていなかったら、もしかしたら万引きや、下着盗撮をしていたかもしれませんね。ギターの加工(虐待)なら「あーあ……ひどいなぁ」で済みますけど、万引きや盗撮してたらそれじゃあ済みませんよね。タイーホですからね。
ギターに救われている男のサンプルとしても非常に興味深いものとなっていますね。
2026/5/18


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