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guitar

No.24 Gretsch G6139 CBSL

name: Joe

7本目の Gretsch です。こいつの名前は「Joe」といいます。

パッと見は黒いファルコンなので「ブラックファルコン?」と思いますよね?でも違うんです。ブラックファルコンはブラックファルコンで別で存在し、こいつはシルバーラメのバインディングから「シルバーファルコン」と呼ばれています。

サイズ感がおもしろいんですよ。16インチ幅…つまり通常のナッシュビル/6120 やスカイなんかと同じ幅なんです。それでいて1 3/4 インチの厚さ。薄いですよね。なぜかというとセンターブロックが入ってるんです。しかも軽量化を図るために、ブリッジから後方の部分はチェンバードしてある、つまりくり抜かれた中空構造になっているんです。センターブロックにはアコギのトップ材なんかでお馴染みのスプルースを使用してあります。

  

上が通常販売されていたシルバーファルコンですが、見ていただければわかっていただける通り、キャデラックGテールピースが付いてますね。これが標準装備です。

日本でのリリースは2013年とのことです。

さてこいつがボクのところにやってきた経緯をお話ししましょう。

2015年の3月、神田商会のショールームにて、Gretsch の社長/ブランドホルダーである Fred Gretsch 氏とボクとのミーティングが実現しました。そこに同席したのが Fender の大物、Jeff Cary 氏、そして Fender/Gretsch の Joe Carducci 氏でした。

Joe Carducci は日本語では「ジョー・カードゥッチ」さんという読み方になるんでしょうか?その朗らかで優しそうな独特の人懐っこい笑顔は、ボクはすでに Gretsch 系の新商品を紹介する動画などを YouTube で観て知っていました。なので「ゲッ!ジョーさんもいるずらー!」となりましたよ。

ジョーさんの肩書きを見ると、「Product Marketing Specialist」となっています。これは……「製品マーケティング責任者」という感じでしょうか(「そのまんまやないかい」っていうツッコミ、聞こえてますよー)?

  

上の写真がそのミーティング時の記念写真です。左からジョー氏、コマさん、フレッド・グレッチ氏、ジェフ氏です。

ミーティングは最初の数分こそ緊張感があったものの、ボク達はすぐに打ち解け、日本の神田商会の方々も混じえ、ギターの話や新製品の説明に没頭しました。そして後半はジョーさんの独壇場に。すごくボクに興味を持っていろいろと聞いてきてくれるんです。ギターを持ったきっかけはなんだったのか、誰に憧れてギターを始めたのか、今までにどんなギターを弾いてきたのか、またそのギター達に何を望んでそれらを弾いてきたのか、などなど。最終的にはやはり「なぜ Gretsch のギターにたどり着いたのか」というところに興味を持っていた様子でした。

もうギター誌顔負けのインタビューです。ジョーさんも実際に「ゴメン、これはまるでインタビューだね」と言っていました。しかしそこまで興味を持ってもらえるのは、ボクとしてはとても嬉しいことでした。

そしてジョーさんは「ボクから1本プレゼントさせてくれないか?うーん、シルバーファルコンはどうだい?」と言うんです!「も、もんげー!」ですよ(ウソです、この頃はまだもんげー言ってませんでした)!「で、でもオレは、ビ、ビグスビー付きがいいんずら(猛汗)」というと、「オッケー、ビグスビーを付けよう!」というのです。そして最後に言った一言がとても印象的だったのですが、「それを持って暴れまわるケニーを見てみたいよ」……いまでも忘れられないこの一言。ギタリストとしてそんなことを言われて嬉しかったし、ギターに開発方面から関わる人にとってはそれが全てで、最高のゴールなのだと、改めて実感しました。

先述した通り、シルバーファルコンはセンターブロックが入っている、いわゆる「セミアコ」構造。この日のミーティングでハウリング対策についてかなり話し合った後だったので、歪みへの対応力が高いと言われるセンターブロックを弾かせてみよう、と思ってシルバーファルコンをプレゼントしようと思ってくれたんでしょう。

ミーティングから待つこと1ヶ月弱、神田商会から「届いたー!」との報が!急いで取りに行くと、そこには GRETSCH のロゴが誇らしくプリントされた箱がドーン!

  

配達票をみると「Joe Carducci から Kenny Yokoyama へ」と明記、ドーン!嬉しくて写真撮っちゃいました。

  

箱から取り出し、ケースを開けてみると、シルバーファルコンがドーン!

  

い、イカす!脱糞モンずら!!当然その場で「Joe」と命名。

で、でもちょっと待って……このビグスビーのハンドルは一体、な、なんずら?(猛汗)神田商会の猪郷さんと「ジョーさんのセンスなんでしょうね」、「そうですね、なんかこんなのもいいですよねぇ!」というところに落ち着きました。

そういえば、ピックアップセレクターの隣のトーンスウィッチが付いてないですねぇ。実はボクが Gretsch のギターを弾くのに「トーンスウィッチ」は欠かせないんです。ブライアンセッツァーさんなんかは「使えないスウィッチ」と言って外してボディー内に落としてしまってるくらいのこのトーンスウィッチ。確かによく分からないといえばよく分からない。要らないといえば要らない。ロカビリーギターを弾くならば……。

しかしボクには絶対に必要なんです!このスウィッチがないとダメなんです!なんで必要かは、また改めて。でもマジで、このスウィッチが自分のサウンドのめちゃめちゃ肝なんです(なんだよ書けよー!という声、聞こえてますよー)。

トーン回路とスウィッチを神田商会に増設してもらって持って帰り、いよいよスタジオで試しに鳴らそうという日が!

しかしね……なんかイマイチなんです。どうもシャッキリ鳴ってくれない。何度かスタジオに持って行って鳴らしては「うーん、イマイチなんずらよねぇ……」ということを繰り返しました。「家弾きすれば多少は鳴りも変わってくるのかな?」とも思い、しばらく家弾き用のギターにしてみて、ピックアップを交換してまたスタジオに持って行き、「うーん、イマイチなんずらよねぇ……」を繰り返す、そんな日々が続きました。

家に置いておいても、こいつを見るたびに、あのジョーさんの「それを持って暴れまわるケニーを見てみたいよ」という言葉が頭の中をグルグルと駆け巡ります。ジョーさん、ゴメンなさいずら……オレにはこいつを活かしてあげられる腕前はないずら……。それからもたまにピックアップ交換をしちゃスタジオに持って行き、また「うーん……」を繰り返してるうちに、入手してからもう2年が経ってしまいました。

今年のある日、こいつを家でまじまじと眺めていると、今まで素通りしていた疑問が久しぶりに頭に浮かびました!

「い、一体、このビグスビーはなんずら!?」

実はこのビグスビー、高さも微妙にボディーと合ってなくて、ハンドルも使いづらくはあったんです。でもビブラートがかけづらいってだけで、サウンドに直接影響するものでもないしなぁ。

ピックアップ交換は散々したので、気分転換にビグスビーも変えてもらおっかなぁ……そんな軽い気持ちで神田商会に持ち込み、備品として余っていた普通の B6 をつけてもらったんです。

そしたら!なんとサウンドが変わりましたー!!不思議です。ビグスビーが例え壊れていようと、サウンドにはあまり影響ないように思われます。しかし「合わない」ってことがあるだなんて!!

その後何度かリハで試し、確信を持って遂に新潟での The Birthday とのライブ「ロッツの乱」に持って行きました!いよいよデビューです!!ライブ中盤で弾いたんですが、まぁゴッツリと良いサウンドが出てくれます。通常の Gretsch の箱モノとは当然違う、Gibson の ES 系とも違う、独特のサウンドです。「これが Gretsch のセンターブロックかぁ……」、入手して2年、やっとそのサウンドをゲットしましたよ。

いやー、ここまでの道のりは長かったです。途中は完全に「使えないギター」になりかけてました。しかし遂にその力を発揮してくれた「Joe」、今後はツアーでもバシバシ弾くことになるでしょう!そしたらジョーさんも喜んでくれるかな!もうボクにあげたことなんか忘れたりして!w

最後に、外したジョーさんセレクトのビグスビーの写真も撮ったので載せておきます。

  

しかし……本当に1本1本のギターにストーリーがあるんですね。書きながらもそんな当たり前のことを、改めて感じています。

 2017/08/30

No.24 Gretsch G6139 CBSL / name:Joe
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